人生で1番イラっとしたCMについて考察してみた
It`s time~~~という男性の声とともにその30秒の物語は始まる
ドバイの超高層ビル群の立ち並ぶ手前には、広大な海が広がり
プロペラの轟音とともに、1台のヘリコプターが飛んでいく
次は、主人公が中東の男性や女性と談笑している場面
ヘリコプターのシーンに戻り、操縦席がアップされると、なんと、主人公が操縦しているではないか
少し飛ばして、後半にはヘリコプターを降り、別の中東の男性と握手する、サングラスにスカーフをまいた主人公をバックに
「自分を楽しんでいますか?」の文字
そして主人公のキメゼリフ
押しの
高須クリニック 30秒CMドバイ編
なんじゃこりゃ?
は?
何がいいたい?
「自分を楽しんでいますか?」以外、本業とかんけぇねーだろ
金持ちアピールしてんのか?
なにこれ?
うぜぇー
とおもった。
しかし少し冷静になって考えると、これはやられたと
思わず笑ってしまった。
これは高須クリニックの完全なる勝利である。
僕は完全にこのCMに感情を動かされてしまったのだ。
CMとはみた人の心を少しでも動かし、印象に残し、そのモノを知ってもらうためのものだ。
感情がともなうと、人はそのことをより深く記憶するからだ。
例えば、「つまんねー」と思って、無感情で聞いてた数学の授業の内容なんて中学、高校と6年間も習ったのに、大人になるころにはほとんど忘れてしまう。
僕の場合、大人以前に聞いた瞬間に忘れていたが、、、。
でも、小さいころに、「かわいい、かわいすぎる!」とこころ躍って聞いた聖子ちゃんの”赤いスイートピー”の歌詞はいつまでたっても忘れないものである。
これはマイナスの感情の時も一緒で、昨日奥さんと話したささいなことはもう覚えてないけど、
先月、ケンカした内容はまだ覚えてたりする。
それは喜びやうきうきした興奮、反対にいら立ちや怒り、後悔などさまざな感情がその時に揺れ動いたからである。
だからCMをみて、心が動けばよりその人に記憶される。
そしていろんな人に記憶される。
あのCMを見て人々はお金持ちの象徴であるドバイやヘリコプターに嫉妬してしまうのだ。
イラっと来たり、その破天荒ぶりに思わず笑ったりするのだ。
そうして心をうごかされたひとは高須クリニックを知る。
どんどん高須クリニックの認知は広まっていくのである。
そしてみんなに長い間知られると、だんだん信頼に変わっていくのである。
人は、新しいものより広く長く知られているものを信頼する。
特に手術のように失敗が許されないものでは。
そんなことは万が一にもないが、もし僕が整形手術をするなら、高須クリニックは当然候補に入ってくる。
なぜなら僕が唯一知ってる美容クリニックが高須クリニックだから(笑)
ほかのよくわからないクリニックよりは知っている面、安心できるのは事実である。
しかし、よく考えると30秒でそれだけインパクトを与えようとするのは、はてさてCMがやろうとしていることはすごいことだと思う。
ぼくが今、「30秒で何かして」と言われてできるのは、
「ソンナノカンケーネー」と唱えながら、右手右足を下に振り下ろし続ける太古のむかしの舞をおどり、場をしらけさせるくらいのことである。
そ~かんがえたら、あのCMってすげーなぁと感心してしまうのであった。
追記
なんかものすごい高須クリニックのCMを褒めまくる記事になってしまいましたがまぁいいか
CMの出演依頼来るかもしれんし