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【異例中の異例?!】ツインズの前田健太選手の契約内容をわかりやすく徹底解説

前田健太選手がツインズに移籍しました。今回、前田選手の移籍でも注目された契約内容について解説していきたいと思います。この契約はドジャースと前田選手との間で交わされた契約ですがおそらくそのままツインズにも引き継がれると思います。

それではさっそくですが、契約内容を見てみましょう。(1ドル=110円とする)

 

契約内容

【基本給】

300万ドル(3億3000万円)

 

出来高

《開幕ローテション入り》

15万ドル(1650万円)

先発登板回数》

15、20先発ごとに100万ドル(1億1000万円)

20、25、30、32先発ごとに150万ドル(1億6500万円)

《投球回》

90から190回まで10回増えるごとに25万ドル(2750万円)

200回で75万ドル(8250万円)

 

以上の出来高で最大1015万ドル(10億1650万円)の出来高が支払われる。

最低年俸:300万ドル(3億3000万円) 

最高年俸:1315万ドル(14億4650万円)

総額(8年契約)

最低総額 2500万ドル(27億5000万円)

最高総額 1億620万ドル(116億8750万円) 

(契約金100万ドル=1億1000万円含む)

ほかにも通訳の給与など 

 

他の日本人選手

田中将大    

7年総額 1億5500万ドル(170億5000万円)

平均年俸 2214万ドル(24億3571万円)

出来高:不明

ダルビッシュ有 

6年総額 1億2600万ドル(138億6000万円) 

平均年俸 2100万ドル(23億1000万円)

出来高サイ・ヤング賞 順位に応じて

菊池雄星    

3年総額 4300万ドル(47億3000万円)

平均年俸 1433万ドル(15億7666万円)

球団がオプションを行使した際 7年総額1億900万ドル(119億9000万円)

出来高:タイトル獲得  

 

このように、他の日本人選手と比べても、前田選手の契約は明らかに超複雑な契約内容となっております。その中でもどういった点が異質なのかを見ていきましょう。

1.少なすぎる基本給 多すぎる出来高

基本給3億3000万円は日本時代とほとんど変わりません。実際に2015年の広島時代に3億円で契約していました。メジャーリーガーの平均年俸が約4.9億円(2019シーズン)なのを考えても、それがいかに少ないかわかります。それを補うかのように出来高が大きい額となっています。出来高は最大10億円超えで基本給の3倍以上となっています。これではまるで歩合制で仕事をしているようです。ふつう出来高はほかの日本人選手のようにタイトルを獲得した場合に賞金のような形で1億円前後で使われることが多く、このように登板数や投球回に応じて支払われるケースは多くは見られません。(実際に選手会でも問題として取り上げられたとか)

 

2. 出来高がもらえるかは球団次第?!

そうはいってもきちんと活躍すれば最大14億円ももらえるんでしょ。そんなの本人次第じゃん。そう思いますよね。しかし、この出来高には恐ろしいからくりがあるんです。

この出来高先発投手として活躍した場合のみを想定しているんです。ただの開幕メンバーでなく開幕ローテション入り、登板でなく先発登板、投球回は言わずもがな、先発でなければ最低ラインの90イニングさえ到達できません。もし球団が彼を1年間中継ぎとして使った場合、出来高は一切入ってこないという仕組みになっています。実際に、ドジャースでは1シーズンを除いて毎年シーズン終盤に中継ぎに配置転換となっています。ちょうど終盤は10イニング毎、5先発毎に出来高が入ってくるときなだけに、球団が給料を抑えるために配置転換しているのではという意見も見られました。

 

3.一部では奴隷契約とも?!

この契約の1番の問題は契約を前田選手が破棄できないことです。普通大型契約になるとオプトアウトという契約を破棄してFAを行使できる権利がつきます。その理由は、長い契約になると選手も球団側に不満を持つこともありますし、出場機会が得られない場合もあります。そうなったとき、球団と契約をし直したり、他球団と契約をしたりしたいですよね。そういったときのためにオプトアウトはあります。先ほど例に上げた日本人選手も前田選手以外、全員オプトアウトの権利を持っています。そのなかで、7年という大型契約にもかかわらず、オプトアウトを持っていないというのは奴隷契約と言うのは言いすぎかもしれませんが、問題があるのではと思います。

 

4.なぜそのような契約になった?

では、前田選手はなぜここまで問題があるように思える契約を結んだのでしょうか。1つ目の理由として、身体検査で異常が見つかったことが挙げられます。やはり、球団として1番怖いのは怪我です。実力がある選手がけがで結局なにもできずに給料だけ持って行った。そういう事態はじっさいにあるのですが、絶対に避けたいものです。そのため、ケガで出れなかった場合の損失を抑えるため、基本給をできるだけ減らし、出来高に大きな比重がいったのではないでしょうか。2つ目の理由として、前田選手が先発として活躍できる自信があったのではないかと思います。これは憶測にすぎませんが実際に入団会見の際に「今年1年間投げ切る自信は?」という質問に対し、私は9年間日本で先発として投げてきて1度もけがで長期離脱したことはない。だからこれからも投げられる自信はあると言っていることから、先発としての自信を感じます。実際にアメリカに渡ってからも大きなけがもなく4年で47勝するほど活躍していいます。

 

まとめ

ここまで読んでくださってありがとうございました。わかりづらいとことかもっと詳しい情報とかあったら教えてください。

 

追記

まあいろいろごじゃごじゃと言ってきましたが、結局前田選手はお金のことじゃなくて、少しでも長く大リーグで先発として活躍するためにこの契約を結んだんだと思います。それを奴隷契約だのなんだのという権利は僕にはありません。前田選手が選んだ道ですしね。そして今回ツインズに移籍しましたが、ツインズは現在、昨シーズンの先発ローテ入りしていた投手が2人しかおらず、前田選手はその穴を埋めるべく獲得されました。しかし、実際にはツインズにも、別の新加入の選手がいたり若手有望株が多くローテ入りも安泰じゃないみたいです。でも、前田選手なら必ずやってくれると思います。実はこのトレードで、先ほどは言ってなかったトレードオプション100万ドル(1億1000万円)を得てるんですよ。ある種ラッキーですよね。そしてまだできてない、出来高フルでゲットしてください。

がんばれマエケン!!